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北区の内窓、ガラスはどう選ぶ?Low-Eの遮熱・断熱と補助金

北区の内窓、ガラスはどう選ぶ?Low-Eの遮熱・断熱と補助金

内窓を付けると決めたあと、意外と迷うのがガラスの種類です。カタログには「遮熱」「断熱」「日射取得型」「日射遮蔽型」と似た言葉が並び、方位で選び方が変わる案内もあります。さらに、国や北区の補助金には対象の決まりがあり、好みだけでは選べません。

この記事では、Low-E複層ガラスの遮熱タイプと断熱タイプの違い、方位ごとの考え方を、LIXIL・YKK AP・日本板硝子の公式の案内をもとに整理します。あわせて、国の対象性能と、北区の助成金の受付状況・手続きの順番を、2026年10月14日の確認結果でお伝えします。効果や体感は保証するものではありません。

作成者 富田 武(エコマドラボ 代表取締役/wills株式会社) プロフィール

作成日 2026年10月16日 最終更新日 2026年10月16日 本記事は2026年10月時点の情報です 読了時間 約11分

内窓のガラスは、何を基準に選べばよいですか?

基準は3つです。断熱性能を確保できるか、日射の出入りをその窓でどう扱いたいか、補助金の対象製品に当てはまるか。このうち窓ごとの判断になるのは、日射の扱いです。

内窓は、既存の窓の室内側にもう1枚窓を付ける工法で、壁を壊さず、住みながら施工できます。LIXILのインプラスでは、Low-E複層ガラスに「クリア」と「グリーン(高遮熱仕様)」があります。

断熱性能と対象製品かどうかは、見積書の製品名と型番から確認できます。判断が分かれるのは日射熱の扱いで、冬の日差しを取り込みたい窓も、夏の西日を抑えたい窓もあり、同じ家でも窓ごとに答えが変わります。

内窓のLow-E複層ガラスで、金属膜が室内側のガラスにあるタイプと室外側のガラスにあるタイプの違いを示す図 図1 Low-E膜の位置と呼び方の例 室外側 既存の窓 内窓の複層ガラス 室内側 断熱タイプ (日射取得型) 金属膜は内窓の室内側のガラス。冬の日射熱を取り込む方向 遮熱タイプ (日射遮蔽型) 金属膜は内窓の室外側のガラス。夏の日射熱を抑える方向 濃い色の板が金属膜つきのガラスです。呼び名や膜の位置の表記はメーカーにより異なります。 出典:LIXIL・日本板硝子の公式案内(2026年10月14日確認)をもとに作成した模式図

出典:ガラスの種類はLIXIL インプラス ガラスの案内、膜の位置は同ページと日本板硝子 ガラスワンダーランド(いずれも2026年10月14日確認)。内窓の定義と「壁を壊さず住みながら施工」は一次情報バンク#21・#4。

遮熱タイプと断熱タイプは、何が違いますか?

メーカーの案内では、どちらもLow-E膜で断熱性を高めたガラスで、違いは日射熱の扱いです。遮熱タイプ(日射遮蔽型)は夏の日射熱を抑える方向、断熱タイプ(日射取得型)は冬の日射熱を室内に取り込む方向の設計です。

メーカー 呼び方 案内の要点
LIXIL
(インプラス)
Low-E複層ガラス クリア
Low-E複層ガラス グリーン(高遮熱仕様)
クリアは金属膜を室内側のガラスに、グリーンは室外側のガラスに施した仕様です。どちらも一般の複層ガラスの約1.5倍の断熱効果とされ、グリーンは夏の日射熱を60%カットするとしています。
YKK AP日射取得型(断熱タイプ)
日射遮蔽型(遮熱タイプ)
日射取得型は、差し込む太陽の熱を室内に取り込み、暖かさを保つ設計です。日射遮蔽型は、断熱性と日射遮蔽性を両立するとされ、西日対策にも触れられています。
日本板硝子日射取得型
日射遮蔽型
日射取得型は冬の暖かさを重視する部屋向け、日射遮蔽型は夏の暑さを抑えたい部屋向けで、特に西日が強い窓で効果があるとされています。

呼び方がメーカーごとに違うため、「遮熱」「断熱」という言葉だけで比べると取り違えやすくなります。見積書の品名・型番とカタログの対応を確認しましょう。

「60%カット」などの数値は、メーカーが条件を付けて示したもので、その窓の室内で同じ体感になることを示すものではありません。LIXILは、中空層にアルゴンガスを入れた仕様のほうが断熱性能は高いとも案内しています。当社の料金目安も、Sグレード(Low-E複層ガラス・ガス入り)での概算が前提です。

出典:LIXIL、YKK AP 日射取得型・同 日射遮蔽型、日本板硝子の各公式案内(2026年10月14日確認)。料金目安の前提は一次情報バンク#3(2026年8月21日時点)。

冬の日射取得と夏の遮熱は、なぜ両立しにくいのですか?

日射熱を室内に取り込みやすいガラスは夏も入りやすく、遮りやすいガラスは冬も入りにくい、という表裏の関係があるためです。どちらを優先するかは、窓の向きと、その部屋をいつ使うかで変わります。

冬は日差しの暖かさが暖房の助けになる窓があり、夏は日射熱が冷房の負担になる窓もあります。日射取得型は前者を、日射遮蔽型は後者を重視した考え方です。LIXILは南側の窓について、冬は暖かい日差しを採り込み、夏はシェードやひさしで日射をカットする考え方を案内しています。

日射取得型は冬に取り込みやすい分、夏も入りやすく、日よけでの調整が前提になりやすい方向です。日射遮蔽型は夏に抑える分、冬は取り込みにくい方向です。実際の室温や体感は、窓の大きさ・向き・既存の窓・日よけで変わります。

内窓は既存の窓の室内側に付けるため、日射は先に既存の窓のガラスを通ります。内窓のガラスだけで決まるわけではなく、日よけとの組み合わせも、両立しにくさを和らげる手段になります。

出典:LIXIL インプラス ガラスの案内、日本板硝子 ガラスワンダーランド(いずれも2026年10月14日確認)。方向性の整理は、上記の案内をもとに当社が行いました。

方位ごとに、ガラスの考え方はどう変わりますか?

メーカーの案内では、南は冬の日差しを活かす、西は強い日射への対策を考える、北は断熱性能を高めて寒さと結露に備える、という整理が示されています。力点は会社ごとに異なるため、窓ごとの確認が欠かせません。

南・西・東・北の方位ごとに、メーカーが示すガラスの考え方を、日射を取り込む方向から抑える方向までの目安の線上に示した図 図2 方位ごとの考え方の目安 日射熱を取り込む方向 日射熱を抑える方向 南 冬の日差しを活かす整理が示されている。夏はシェードやひさしで調整 西 強い西日への対策として、遮熱タイプ(日射遮蔽型)が候補になる 東 北・西とあわせ、断熱性能を高める整理が示されている 北 寒さと結露に備え、断熱性能を高める整理が示されている 点の位置は考え方の目安で、数値ではありません。白い丸は、窓ごとの判断が大きい方位です。 出典:LIXIL・YKK AP・日本板硝子の公式案内(2026年10月14日確認)をもとに作成
方位 メーカー公式の案内の例 考え方の目安
南LIXIL:冬は暖かい日差しを採り込み、夏はシェードやひさしで日射をカット。日本板硝子:日差しの暖かさを残したい南面の窓は断熱タイプ。日射取得型が候補です。当社サイトの助言例にも、南向きの窓には太陽光を通すクリアのガラスを使う、とあります。
西日本板硝子:西日が強い窓は遮熱タイプ(日射遮蔽型)。YKK AP:遮熱タイプは西日対策にも触れる。LIXIL:北・東・西は断熱性能を高める。日射遮蔽型が候補です。ただしLIXILは断熱性能が軸で、力点が異なります。
東・北LIXIL:北・東・西は断熱性能を高め、寒さと結露に備える。日本板硝子:寒さ対策をしたい窓は断熱タイプ。断熱性能が軸です。東は朝の日射の扱いを部屋の使い方で判断します。

答えは1つに決まりません。当社の見積書には各窓の方角と窓ごとの製品名が記載され、同じ家でも窓ごとに異なるガラスを提案することがあります。日陰やひさしの深さ、使う時間帯でも変わるため、現地調査で確認します。

出典:LIXIL、YKK AP、日本板硝子(2025年11月17日掲載)の各公式案内(2026年10月14日確認)。見積書の記載内容は一次情報バンク#5、助言例は#6(自社サイト)。

熱割れなど、ガラス選びで気をつけることはありますか?

あります。外窓のガラスの種類によっては、内窓のガラスが熱割れしやすくなる可能性があるとメーカー資料が注意しています。色味や既存の窓のガラスも、現地調査で確認しておきましょう。

熱割れは一般に、日射などでガラスの一部が温まり、温度差で割れる現象です。日本板硝子の資料は、外窓に熱線吸収ガラス、複層ガラス、一定の厚さを超える合わせガラスがある箇所では内窓に真空ガラスの採用を避けるよう案内し、「内窓にLow-E複層ガラスを施工する場合についても、熱割れが発生する可能性が高くなりますのでご注意ください」と記しています。

必ず起きるという意味ではなく、既存の窓のガラスの種類を施工前に把握する必要がある、という注意です。YKK APの案内では、同社製の複層ガラスは、室内側から見て右下の刻印の「LowE」の後の記号で、遮熱か断熱かと色が分かります(2005年9月以前の製造分を除く)。

色味も確認のポイントです。YKK APでは、タイプによって色が分かれます。見え方の印象が変わる場合があるため、サンプルで確認しましょう。

出典:熱割れの注意は日本板硝子 掲載資料(住宅省エネ2025キャンペーン・LIXIL版)、刻印の見方はYKK AP よくあるお問い合せ(いずれも2026年10月14日確認)。資料は2025年版のため、最新の注意事項はメーカーまたは施工店でご確認ください。

国の対象性能と、ガラスの選び方はどう関係しますか?

先進的窓リノベ2026事業で、内窓の補助額表に載る性能区分は、P(SS)(Uw1.1以下)とS(Uw1.5以下)の2つです。遮熱か断熱かを決める前に、その窓とガラスの組み合わせが対象製品かどうかを確認します。

Uw値は低いほど高性能です。公式の内窓設置のページにA等級(Uw1.9以下)の記載はありません。補助額は製品の性能とサイズで決まり、対象はメーカーが申請して登録された製品です。1申請あたりの合計補助額は5万円以上、住宅1戸の上限は100万円です。

制度 ガラス・製品に関する要件 確認先
国(先進的窓リノベ2026事業)内窓はP(SS)=Uw1.1以下、S=Uw1.5以下。登録された対象製品が対象。事業の公式サイト
東京都(クール・ネット東京)国の事業などで補助対象として登録されている窓とガラスを設置すること。都の公式ページ
北区(令和8年度版ご案内【一般用】)居室は外気に接する全ての窓を複層ガラスまたは二重窓に改修。国の先進的窓リノベ事業の補助対象製品であること。北区の公式ページ・ご案内

遮熱か断熱かという好みの前に、対象製品の範囲があります。希望するタイプが対象製品にあるかは、型番で確認します。当社は、2026年度の補助金要件(Sグレード・Uw値1.5以下)をクリアした製品を標準でご提案しています。

補助金は、要件と審査があり、予算の上限や期限で終了する可能性があります。申請すれば必ず受け取れるものではなく、受給を保証するものではありません。国の制度は、予算に対する申請額の割合が2026年10月13日午前0時時点で28%と公表されています。数値は毎日更新され、上限に達した時点で受付は終了します。

出典:先進的窓リノベ2026事業 内窓設置のページ・公式トップ(28%は2026年10月13日午前0時時点)、クール・ネット東京、北区 令和8年度版ご案内【一般用】(いずれも2026年10月14日確認)。標準提案はエコマドラボの専門知識と実績(一次情報バンク#6)。

北区の助成金は、いまどうなっていますか?

北区の公式ページによると、令和8年度分の助成金は2026年9月25日15時15分に申請総額が予算額に達し、受付を終了しています。令和9年度の受付は、2026年10月14日時点で同ページに記載がありません。

令和8年度の案内では、窓の断熱改修は、区外業者の施工で助成対象経費(消費税を除く)の20%・上限5万円、区内業者の施工で24%・上限6万円でした。区内業者は、区内に本店登記または事業所がある事業者です。当社は埼玉県ふじみ野市の事業者で、区外業者の区分になる見込みです。

手続きの仕組みも参考になります。令和8年度の案内では、工事の着手より前に交付申請を行い(原則7開庁日以上前)、着工後の申請と、非居室のみの改修の申請はできませんでした。国の交付申請(工事の完了・引渡し後)とは順番が逆です。

国は工事の完了後、東京都は契約・施工の前の事前申込、北区は着工より前の交付申請と、申請のタイミングが異なることを示す図 図3 国・都・区、申請タイミングの違い 契約・着工 工事完了・引き渡し 国 交付申請(完了後) 東京都 事前申込(受付後に契約) 交付申請兼実績報告 北区 令和8年度分は受付終了 交付申請(原則7開庁日以上前) 工事完了報告 東京都と北区は契約・着工より前の手続き、国は工事の完了・引渡し後です。順番が逆になります。 出典:国・クール・ネット東京・北区の各公式サイト(2026年10月14日確認)

東京都のクール・ネット東京は、契約・施工は事前申込の受付後が条件で、事前申込後1年以内に交付申請兼実績報告を行います。上限は1戸200万円(防犯断熱窓は300万円)です。国は、予約が任意で受付は遅くとも2026年11月16日まで、交付申請は遅くとも2026年12月31日までです。着工前に必須なのは工事前写真の撮影です。

今年度は国と東京都の制度を使える可能性を確認し、北区は次年度以降に備える、という整理になります。どの制度も受給を保証するものではありません。

出典:北区 公式ページ(ページ更新日2026年9月25日)・令和8年度版ご案内【一般用】、クール・ネット東京 公式ページ、先進的窓リノベ2026事業 申請手続きの詳細(いずれも2026年10月14日確認)。当社の所在地は一次情報バンク#18。

現地調査では、ガラスについて何を伝え、何を確認すればよいですか?

伝えるのは、各窓の方角と使う部屋です。確認するのは、既存の窓のガラスの種類、見積書の窓ごとの品名と型番、対象製品かどうかです。

01窓ごとの方角と、その部屋をいつ使うかを伝える

02既存の窓のガラスの種類(単板か複層か、Low-Eか)を確認してもらう

03見積書で、窓ごとの製品名・型番とガラスの仕様を確認する

04選ぶ製品が、国・東京都(受付があれば北区)の対象製品かを確認する

現地調査の前に整理しておきたいこと

当てはまるものにチェックを入れてください。これは補助の対象かどうかを判定する診断ではなく、窓の条件を整理するためのものです。

当てはまる数を数えて、下の早見表をご覧ください。

当てはまった数でみる読み取り方
当てはまる数読み取り方
1〜2個窓の条件は絞られています。見積書の品名・型番と対象製品かどうかを確認しましょう。
3〜4個窓によって条件が異なりそうです。方角と使う部屋を整理し、窓ごとの違いを確認しましょう。
5〜6個まず現地調査で、既存の窓のガラスと方角を確認してもらいましょう。対象製品かどうかも説明を受けると整理しやすくなります。

出典:見積書の記載内容は施工の流れのページ(一次情報バンク#5・2026年8月21日時点の自社サイト記載)。

国や東京都の申請は、自分で行う必要がありますか?

国への申請は、お客様ご自身では行えず、登録された事業者が代行します。東京都の申請はお客様が行う仕組みですが、手続き代行者も申請でき、当社が代行を受託しています。

当社は「いつ何を出すか」のスケジュール管理も含めて代行し、申請代行に費用はかかりません。

出典:エコマドラボの専門知識と実績(一次情報バンク#7・2026年8月21日時点の自社サイト記載)。

遮熱タイプと断熱タイプは、どちらを選べばよいですか?
窓の向きと、その部屋をいつ使うかで変わります。メーカーの案内では、南は冬の日差しを活かす、西は強い日射への対策を考える、北は断熱性能を高める、という整理が示されています。窓ごとに現地調査で確認します。

遮熱タイプにすれば、夏は涼しくなりますか?
日射熱を抑える方向の設計ですが、室内の温度や体感は保証できません。既存の窓、大きさ、向き、日よけなどで変わり、効果は住宅条件により異なります。

内窓のガラスで、熱割れは起きますか?
起きる可能性はあり、外窓のガラスの種類によっては高まるとメーカー資料が注意しています。内窓がLow-E複層ガラスの場合も同様です。既存の窓のガラスは現地調査で確認します。

国の補助金の対象になる内窓の性能は、どう決まっていますか?
先進的窓リノベ2026事業の公式ページで内窓の補助額表に載る性能区分は、P(SS)(Uw1.1以下)とS(Uw1.5以下)の2つです。対象は登録された製品で、補助額は性能とサイズで決まります。

北区の窓の助成金は、いま申請できますか?
北区の公式ページによると、令和8年度分は2026年9月25日15時15分に予算額に達し、受付を終了しています。令和9年度の受付は、2026年10月14日時点で同ページに記載がありません。最新は区の公式ページでご確認ください。

国と東京都・北区で、申請の順番は同じですか?
逆です。国の交付申請は工事の完了・引渡し後です。東京都は契約・施工の前に事前申込の受付を済ませる必要があり、北区の令和8年度の案内でも着工前(原則7開庁日以上前)の交付申請が求められていました。

ガラスの選び方も、現地調査でご相談ください

現地調査とお見積りは無料です。窓ごとの方角と既存の窓のガラスを確認し、対象製品の範囲で選べるガラスをご説明します。

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